gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

重松清 - ファミレス

食育とか概念を持ち出す前に、まずメシを食おう。読後にすごく食への渇望。それは描写が美味しそうであることもあるが、何より食事を通して人間がいかにリセットでき、前向きになれるかが描かれているから。むかーしから、美味いもんを出してくれる人には感…

樋口穀宏 - タモリ論

タモリとは何たるやというより、私はタモリが好きなのよ、という内容の本。タモリにさんま、たけしを交えてテレビの盛衰を語る。正直なところ、タモリ好き好きオーラにちょっと辟易もしてしまったが、何よりこういった本が存在することもまた、タモリの凄み…

筒井康隆 - 時をかける少女

2015/08/03「突拍子もない話をこれからするから、信じてもらっても、もらわなくてもよい」という一文を現実社会で使ってみるのが、いっときマイブームでした。 2013/07/22時間の可逆性に関する物語が大好物ゆえ、とても楽しめた。筒井作品の時間軸をかける登…

宮部みゆき - R.P.G.

2013年に読了。読むと、実生活と仮想の生活での存在が曖昧になっている描写が自然に感じられたのが我ながら怖いなと。違和感なしにARな感じ。理屈は分かるが腑に落ちないという、終盤の描写になんか共感してしまったな。小説としては、オーソドックスな感じ…

真保裕一 - 連鎖

ミステリーとしては淡泊。ドキュメンタリーとしては濃厚な作り。リアリティが有り過ぎて、小説としての面白味がもうちょい感じたかったなー。

伊坂幸太郎 - SOSの猿

西遊記が交わるシーンが随所に出てきて、良くいえばオチへの布石、そうでなければ混乱させる不明感。僕はちょっと混乱させられて、読み進めるのにブレーキがかかってしまったかなー。二人の主人公が交互に語られる文体は好きでした。なんか筒井康隆のような…

村山 斉,高橋真理子 - 村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか? ビッグバンからヒッグス粒子へ (朝日新書)

宇宙がビッグバンによって出来た。出来る前はどうなってたか、そして今後宇宙はどうなっていくのか。純粋に好奇心をくすぐられ、面白かった。

★岡嶋二人 - クラインの壺

2018/03/09PepperやAmazon Echo, PS VRの時代に再読。まだまだ現実と仮想の間には距離があるよ、と思ってるそこのあなた。まさに今味わってるのが夢かもしれんよ。という自分と世界の存在を疑いはじめてしまう、違ったアプローチの哲学SFはとてもおもしろい。…

金城一紀 - フライ、ダディ、フライ

結局、主人公のオッサンは何に向かって進んでいるんだろう、そんな風にふと我に還ることをオススメしない作品。ヒーローが悪者を倒すという簡単な構図のように、オヤジはムスメのために、ムスメを泣かせたやつを許せないのだ。逆に、そんなことがヒーローと…

プラトン - メノン

この手の本は初めてに近い。答えをひたすらに求めるメノンと追求を続けるソクラテスと。何が偉いと決まってはいまいと思うものの、好奇心の多いことがこのような文体として残るし、何より当人の記憶にも残ったことだろうなと思う。(史実であるかも知らない…

★筒井康隆 - エディプスの恋人

初めての筒井作品でした。SF、物理的な作品と精神的な作品と。ややもすると精神的な作品は中二病と揶揄されたりするかもしれないが、壮大な想像は他の人を巻き込むパワーがある。複雑なif文の果てにある今、何かトキメキを感じることがあるなら、運命といっ…

伊坂幸太郎 - バイバイ、ブラックバード

悪気のない浮気ほど面倒なものはない。そんな男と絶妙な怪物系の女性の各キャラクタがちょうどいい。

残り全部バケーション

ただ好奇心が旺盛だから、溝口さんのとこで岡田は働くはめになった。溝口さんも、好奇心旺盛だからそうなったんだろう。 岡田が関わった離散家族や、溝口があしらう(あしらわれる)看護士たちもそう。 いずれどこか、カレンダーの土曜日の青でも見ながら、…

旅のラゴス(2017/04/02再読)

再々々読。常にデーデ、ニキタ、カカラニを頭において、尋常ではない経験をしつつ、学究の道を進むラゴス。アインシュタインの常にひとつのことを考えていただけだ、という一言を彷彿とさせ、最後にデーデを求めて未開の地へ向かう姿に人間に生きる意味を得…

★旅のラゴス(2016/03/13)

人生で1、2を争う好きな物語。旅での色々な経験、その中で一瞬出会った女性と再開するために、旅の終了後にまた、旅に出る。知識への、人への恋へのおもいが原動力になり突き動かされる様子は、自分のルーチン化しがちな人生にいつも一石を投じてくれる。

途中書評 これからの「正義」の話をしよう

これからの「正義」とあるが、 「これからの」正義が大切だなと思う一冊。 徳ってのはよく語られます。 人のために何かをするとかしないとか、そういう話。 自己啓発な本にはそれを細分化した話があると思いますが、 それをただちに実行したところで正しいと…