gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

2018-01-01から1年間の記事一覧

ゾンビーワールドへようこそ

よし、俺たちが世界を救うんだ!とばかりにホームセンターに突っ込むシーンがなんともダサい。 ダサいのが首尾一貫しているのが良いのか、悪いのか。信頼している人がゾンビになってしまうなど、抑えるところは抑えているが、主人公たちが「ボーイスカウトで…

スペース・カウボーイ

タイトルに反して宇宙までが本編。 意地に近い想いを宇宙に抱きつづけるチーム・ダイダロス、とりわけリーダーが素敵だと思うかどうか。 視力検査は笑いだし、マラソンはクリアしてなかろうし、ラブロマンスも現実離れしている。 しかし、それでも輝かしくみ…

21グラム

うーん、合わない。 移植前後の話が乱れに乱れた時系列で映されるから、初回鑑賞では混乱させられるし、結局、呵責なのか自白なのかよくわからん形で最後を迎えるし。 各家庭のそれぞれが、それぞれなりの幸せを築いているというシーンが後半部分にある程度…

THE ICEMAN 氷の処刑人

良心の呵責というものがなく、ひたむきに、純粋なる良心がゆえの殺人。 頻繁ではない家族とのシーンだが、たまに観る団欒だからこそ、主人公の殺人への徹底ぶりが見え、その迷いの無さに戦慄を憶えてしまう。 陰の中にあるかのような世界の描き方で、見る側…

サイレン(2017)

ホラーにありがちな、若者がパーティにいって怪しい部屋を覗いてみたら、、、という展開。 覗いた先には女の子が監禁されている。 パーティ会場の主には「絶対に扉を開けるなよ」というフリもあって、 可愛そうに思う心からその女の子を開放する。 まぁ、開…

悪魔のいけにえ

テキサス・チェーンソーを先に観て、いよいよ原作ともいえる悪魔のいけにえを。 今ではお約束のような、別荘地に行く若者が不気味な環境に迷い込む、という設定。ガソリンスタンドのおっさんが良い味を出している。 このおっさん、最初から怪しさ満点だが、…

ゼロ・ダーク・サーティ

事実であれフィクションであれ、えぐいな( ´ー`) そしてそこで心を壊し始めながらも、人を招き入れたら、大切な人へ危害を加えられる。 そこで狂人のごとく、復讐を(国家的にではなく個人的に)誓うのが、実にフィクションのようであるが、恐ろしさが現…

正義と中立

争いが起きる。 かたや、子どもを戦争によって奪われた悲しみ、 いっぽう、夫を戦争で失った悲しみ。 正義はどちらかにあるのではなく、いずれにもある。 その時、第三者がとる対応は... 1. どちらかの悲しみを汲む 2. どちらの行為をも愚かしいとおもう さ…

尊厳

尊厳とは、生を戦うのではなく、 生に対して戦うもの。 それは時に人の尊厳を傷つけ、 人の尊厳をやわらげ、 癒やし壊す。 自他の尊厳の創生破壊を繰り返すうちに、 自分の尊厳が達せられ、 生に打ち勝ち、死に臨む。 ミリオンダラー・ベイビーを あえて35歳…

ソウ ザ・ファイナル

1 を慈しむ作品。 ジグソウの生還者だ、という嘘をつくやつを本当に嵌める、ジグソウの協働者を殺す、 途中、本物のジグソウが出てきて、意味深な台詞をまわすも、特に起きる惨劇には関係なし。 悲惨のパレードがただ繰り返されて終わる、テキサス・チェーン…

手紙は憶えている

じいちゃんが銃口をじいちゃんに向ける、と書いてしまえば荒唐無稽な感があるが、そこにナチと収容所の思い出に関する復讐が絡み、緊張感を終始程よく保っている。 誰に復讐すべきなのか、じいちゃんの家族を失わせたのは誰なのか。 一人一人、可能性をつぶ…

ガール・オン・ザ・トレイン

酩酊状態の記憶なんてあやふやな物。という訳でも実はなく、しまいこんでいる記憶がただ取り出せない、ものである。(お酒大好き人間より) 記憶が取り出せないために、元夫と、その隣人と、何があったのか思い出せない。自分が何か罪を犯したのではないか、…

オブリビオン

開始早々、なんとなーく、これは人間がテキだな。なんて思わせるのが凄いのか凄くないのか。 ドローンはもはやSFではないけれど、ちょっぱやで移動するシーンには未来を感じさせられつつ、俺は攻撃するな、というルンバに言い聞かせるような台詞がやすい。 …

特捜部Q 檻の中の女

好きです。 犯人の動機が、個人的には釈然とはしないものの、すでに片付けられた事件を、左遷された過去記事整理部署のメンバーが必死になって追う姿が良い。 映画をみていると、よく「大局的な」視野で見てしまいたくなるが、たった1人の命の行方を真剣に考…

黄金のアデーレ

細やかな出来事を大きく捉えた物語。ノンフィクションの醍醐味。 細やかとはいうものの、国を相手取って争いにいたるまでの葛藤はなかなかの迫力がある。 この事件を担当するランドル・シェーンベルクが、なぜ入れ込んだのか、そこの描写が足りないかな。 金…

リンカーン弁護士

面白い。 主人公のちゃらけた感じが、事件の複雑さを良い意味で間延びさせている。 いわゆる「できる」弁護士が、しかし、無罪の被疑者を有罪としてしまう怖さを抱えながら、極悪な嘘をつける被疑者の弁護を担当する。 2度、登場する荒くれ者との絡みも良い…

軽い気持ちで決まる家のものもの

カーテンとか、 ヤカンとか。 メガネとか、 いつかいいもの買うかもしれんといったもの。 一生モンになる。 好きで買ったから一生モンになる、 いつか買い替えたいから、その時すきなものを買う。 いずれにせよ、まぁ買い換えるタイミングがないのである。 …

エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE

エンドが良い。良いというのが不謹慎なら、エンドがリアルである。 腐っていると大多数が思うも、それを覆すことは、たった一人のエリート、偉大なる一人でも不可能である。 しかし、風穴のような小さな違和感を腐ったシステムにあけ、システムにより傷つけ…

エスター

何に驚いてもよいし、何に悲しんでもよい。 そのまま自分の歳として生きるのを捨てて子どもとして、養子として生きていく道を選んだこと。 その道を選び、いつしか自分も「普通の」幸せを得られると夢見て、残虐な行為もいとわないこと。 誰が悪いか、を考え…

デイ・オブ・ザ・デッド

いつからかゾンビは高速で走り回るようになり、知恵も得た。(この映画はそもそもゾンビ、じゃないのかもしれないけど) 母親、仲間のバド、なんとなく思い出を残しそうで、残しきれない。 ゾンビは先述通り、走ってくるから所謂おそろしさはなく、ジェット…

マンチェスター・バイ・ザ・シー

過去への負い目、ともなう現在の無関心。なぜ彼が不器用といえるほどに人との関わりに消極的なのかが、過去のシーンとして、一コマ、一コマ、描かれていく、まるで現在と直結しているかのように。 言うなれば泣きっ面に蜂で、自身の辛い過去に、身内の死が追…

愛を読むひと

序盤のエロなシーンと、中盤以降の正義を確かめるシーン。ギャップは凄いが、序盤から中盤以降への繋がりは胸をうつ。 読めない。だから読んでもらう、徹底してそのシーンを喜怒哀楽交えながら描かれた後に、急に時が飛び、初めての女がアウシュビッツの悲劇…

ケープタウン

血で血を洗う。表現としてはいささか綺麗なイタリアンマフィアのその法則を、えげつない描写でこの映画は説いた。 特筆すべきは映画内の大抵の犠牲者が「事件に直接的な関与をしていない」ことだ。事件の操作にすこし、関わっただけで死に至らしめられる、こ…

ルーム

ム狭い狭い、1部屋から始まる物語。 リングは無限大だ(キン肉マン) 自分探しの旅(を渇望する人々) 引きこもり(部屋にいきる人) 脱出し、初めてセカイを見たジャックは戸惑い、いつもの部屋に帰りたいという。 徐々に、世界と触れ合う機会を増やし、母…

感動、と喜怒哀楽

感動するにもいろいろな方法がある。 喜ぶ 怒る 哀しむ 楽しむ および、それらを合わせたもの。 ロボットが決して人間と同等の存在にならない、と否定する人は、これらを再現するのが不可能だから、という。 ところで、私は非情に涙もろい。 昔から涙もろい…

遊星からの物体X

これが1982年の作品か、というほどに、グロテスクさは目を背けたくなり、緊迫感には鼓動が速くなる。 北極という、生命の感覚をあまり感じない場所だけに、異常な生命が出現し、しかも侵食してくるとなると、不信感による緊張はひとしお。 血が逃げる、とい…

アルゴ

切迫した状況が常に、それもメリハリの効いた描かれ方がなされ、緊張感が物凄い。 映画のロケハンです、だなんて大使館人質立て籠りの状況でそんなのあり得るか?と思いつつ、ありえない状況を映画にしてきた歴史があっての大演出ですね。 救出に回った側、…

誰がためにウグイスは鳴く

山際にある家のすぐ側、小さな林がある。 子どもの頃から見慣れた林で、 亀を飼っている我が家では、冬になると冬眠する亀のための 布団にあたる枯れ葉をその林でひろう。 その林を最近は、伐採している。 寂しさが当然おおきく、しかし土砂崩れの危険を防い…

価値のある時間

TV番組 探検バクモンで、GINZA SIXでの極上コーヒーを特集していた。 極上の時間を過ごしていただきたいという店主の言葉に、 鈴木奈々が「有意義なお金の使い方をしている気がする」と言った。 有意義なお金の使い方、究極的に考えると、、、 1. 高金額でし…

貴志祐介 - 狐火の家

すべて密室トリックもの、ではあるが、そもそも密室にする意図が本当にあったの?という点が4つの話すべてに共通するところに面白みを感じました。 密室にする=不可能な殺人≒自殺にみせかけるなどの偽装工作、な見せ方が多い、という先入観をもって読んだだ…