gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

2021-12-17から1日間の記事一覧

映画 - ヴィクター・クロウリー

前編通して、誰が何をしたいと言ってもあまり気にならない。あとは野となれ山となれ、な展開。 小気味よくもないテンポで訳のわからん死が続き、謎の高揚感が徐々に湧き出てくる。それが出てくるかどうかがこの映画を好きになるかどうかと思う。 私は出てき…

映画 - ☆私の人生設計

映画外の世界でいうと、問題が多くて複雑、なものを描いているのかもしれないが、話は至極シンプル。 それはとてもテンポよく心地よく、風が頬をなでるというメタファがぴったり。 独身女だろうがゲイだろうがカツラだろうが、まっすぐ道が伸びてたら人はそ…

本 - 幻惑の死と使途 - 森博嗣

ピエロのようなメークで映画プレステージを思い出し、「名前が認識」の下りで胃酸(遺産?)が逆流するかのように、自分にとって良い毒でした。S&M シリーズにおいて、萌絵の行動は今作も変わらないけれど、それを見つめる犀川が変わってきつつあるのが、ま…

本 - 虚談 - 京極夏彦

マイナーなゲームに「厄 友情談義」ってのがあって、「ぜーんぶ嘘!」と言葉があったのを思い出した。読後感は、文章を語っている一人称の存在が不気味であり、それぞれの出来事に遭遇したことを記録した存在はどこにあるんじゃろな。という魚が切り身で泳い…

本 - 魍魎の匣 - 京極夏彦

こんな小説が出てしまうから、「本格」ミステリとかいう言葉が生まれちゃうんじゃないですかね。本格もミステリもある意味度外視して、人非ざる導入から京極堂の恐ろしい論理が示す先には、恐るべき原始的で先端実験が待っていた。こんな妖魔のようなことは…

本 - 姑獲鳥の夏 - 京極夏彦

恐山では能力のために視力を奪う歴史がある、などのうんちくがありながら、極めて異質というか妖気を感じさせながらも現実世界に帰ってくる、この感覚はやめられない。 「姑獲鳥」は「産目」だったのかもしれないな、と思いつつ、事件そのもの以上に全体像と…