gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

黄金のアデーレ

細やかな出来事を大きく捉えた物語。
ノンフィクションの醍醐味。

細やかとはいうものの、
国を相手取って争いにいたるまでの葛藤は
なかなかの迫力がある。

この事件を担当するランドル・シェーンベルクが、
なぜ入れ込んだのか、そこの描写が足りないかな。

金でも名誉でもない、
奪われた、大切な思い出、
ただ家族との思い出を取り戻したい、
それを協業できるように描かれていれば、
もっと感情移入できたかもしれない。

リンカーン弁護士

面白い。

主人公のちゃらけた感じが、
事件の複雑さを良い意味で間延びさせている。

いわゆる「できる」弁護士が、
しかし、無罪の被疑者を有罪としてしまう怖さを抱えながら、
極悪な嘘をつける被疑者の弁護を担当する。

2度、登場する荒くれ者との絡みも良い味を出しており、
自分が信じきれるところまで、調査をし、
その結果ですよ、という見せ方がとても楽しめた。

軽い気持ちで決まる家のものもの

カーテンとか、

ヤカンとか。

メガネとか、

いつかいいもの買うかもしれんといったもの。

 

一生モンになる。

 

好きで買ったから一生モンになる、

いつか買い替えたいから、その時すきなものを買う。

 

いずれにせよ、まぁ買い換えるタイミングがないのである。

買い替えたとしても、満足感は極大にあるまじき。

エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE

エンドが良い。
良いというのが不謹慎なら、
エンドがリアルである。

腐っていると大多数が思うも、
それを覆すことは、たった一人のエリート、偉大なる一人でも
不可能である。

しかし、風穴のような小さな違和感を腐ったシステムにあけ、
システムにより傷つけられた息子の復活に立ち会う。

どうしても直らない、しかし長い歴史を鑑みるのと同じ感覚で、
遠い未来に少し触れることが出来たような、
絶望と失望と、それでも捨てられないsaga。

エスター

何に驚いてもよいし、
何に悲しんでもよい。

そのまま自分の歳として生きるのを捨てて
子どもとして、養子として
生きていく道を選んだこと。

その道を選び、
いつしか自分も「普通の」幸せを得られると
夢見て、残虐な行為もいとわないこと。

誰が悪いか、を考えようとするとパッと思いつくかもしれないが、
誰が不幸せか、を考えようとすると、感慨深い映画。

デイ・オブ・ザ・デッド

いつからかゾンビは高速で走り回るようになり、知恵も得た。
(この映画はそもそもゾンビ、じゃないのかもしれないけど)

母親、仲間のバド、なんとなく思い出を残しそうで、
残しきれない。

ゾンビは先述通り、走ってくるから所謂おそろしさはなく、
ジェットコースター。

C級ホラー映画って感じ?

マンチェスター・バイ・ザ・シー

過去への負い目、ともなう現在の無関心。
なぜ彼が不器用といえるほどに人との関わりに消極的なのかが、
過去のシーンとして、一コマ、一コマ、描かれていく、まるで現在と直結しているかのように。

言うなれば泣きっ面に蜂で、自身の辛い過去に、
身内の死が追い打ちをかけてしまうことで、
義務的な甥の保護という立場にたたされ、
徐々に使命感をもって行動するような変化がみてとれる。

それを見た元妻が「あなたの責任ではない」「あなたを愛している」というが、
伝えるタイミングがあまりにも違った。

大切なものを、些細なミス(犯罪ではない、と警察はいっている)で失った後、
自身、そして周囲(自身にとっての周囲)に一番の選択肢を選ぼうとする。

そして、そんな振り回される主人公の甥は、
振り回されるにはまだあまりにも若い。

静かなる映画だが、シーンすべてにくっきりとした色がついている。
そんな作品。