gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

貴志祐介 - 青の炎

高校生という青さが、犯罪計画時の不安、実行時の無心に努めようとする虚栄、実行後の絶望を倍増させている様が、とてもリアル。 夏目漱石「こころ」や中島敦山月記」の引用があり、主人公も読んでいるが、読んでいなかったら別の結末になっただろうか。 1人目→2人目と殺人への戸惑いが小さくなっている様がなんとも恐ろしく、しかし殺人のための動機は切なく、優しい。