gasonの徒然なるままーに

不惑になるのはいつのひか

★三島由紀夫 - 潮騒

美しい文体の中に、ちょっと不思議な感覚。それは男性が女性的に感ぜられたり、女性が男性に感ぜられたりしたことだ。また肉体美に関する表現も相まって、この全体的な印象はなにかに似ている、と思いを巡らせながら解説に至ると腑に落ちた。古代ローマ神話の世界観か。緻密すぎる構成と歴史的なストーリーの踏襲で、爽快感に合わせて大きな満足感を得られた作品。