尊厳
尊厳とは、生を戦うのではなく、
生に対して戦うもの。
それは時に人の尊厳を傷つけ、
人の尊厳をやわらげ、
癒やし壊す。
自他の尊厳の創生破壊を繰り返すうちに、
自分の尊厳が達せられ、
生に打ち勝ち、死に臨む。
あえて35歳の誕生日に見て、
思うところは多くなくシンプルだった。
尊厳の貫き方、
ほんの一瞬訪れるその時の生のために戦いつづけることだと。
ソウ ザ・ファイナル
1 を慈しむ作品。
ジグソウの生還者だ、という嘘をつくやつを
本当に嵌める、
ジグソウの協働者を殺す、
途中、本物のジグソウが出てきて、
意味深な台詞をまわすも、
特に起きる惨劇には関係なし。
悲惨のパレードがただ繰り返されて終わる、
テキサス・チェーンソーの方がまだスプラッターしてる感じ。
ガール・オン・ザ・トレイン
酩酊状態の記憶なんてあやふやな物。
という訳でも実はなく、
しまいこんでいる記憶がただ取り出せない、ものである。
(お酒大好き人間より)
記憶が取り出せないために、
元夫と、その隣人と、何があったのか思い出せない。
自分が何か罪を犯したのではないか、と不安に駆られ、
ただただ元関係者を案じ、自分を正当化する。
罪に関しては、主人公がくさすぎるために、
ミステリーとしての緊迫感はないが、
「電車という日常に揺られながら見る」
そんな始まりが、魅力的に映った。
特捜部Q 檻の中の女
好きです。
犯人の動機が、個人的には釈然とはしないものの、
すでに片付けられた事件を、
左遷された過去記事整理部署のメンバーが
必死になって追う姿が良い。
映画をみていると、よく「大局的な」視野で見てしまいたくなるが、
たった1人の命の行方を真剣に考えるのって、
当たり前のことなんだよなぁと。